「子育てと仕事の両立は大変と聞いていたけれど、想像以上だった…」
「子どもとの時間も充実させながら、仕事やキャリアも諦めたくない!」
そんなお悩みを持つワーママは、あなただけではありません。
「ママノワ」では、ママノワ会員に「子育てと仕事の両立に関するアンケート調査」を実施。その回答をもとに、子育てと仕事を両立するための職場や家庭でのポイントをまとめました。
おすすめの「育児・家事支援サービス」「勤務体系」「子育て支援制度」「転職先求人の見極め方」「保育園の利用方法」など、お仕事と育児を両立するためのコツを解説します。
子育てと仕事の両立でママは悩んでいる
「子育てと仕事の両立に関するアンケート調査」で、ママたちに「両立で悩むことがあるか」を尋ねたところ、約9割が「ある」と回答しました。みなさん何かしらの悩みを抱えていることがわかります。
一見、他のママたちは生き生きと仕事と育児を両立しているように見えるかもしれません。しかし、実は多くのワーママが悩みを抱えています。
「悩んでいるのは自分だけではない」。その事実を認識するだけでも、心が少し軽くなるのではないでしょうか。
子育てと仕事の両立の一番の悩み
アンケートでは、子育てと仕事を両立するうえでの「1番の悩み」についても調査しました。どんなお悩みが多いのか、その結果を解説していきましょう。
1位 | 体力的な負担 |
2位 | 自分のための時間がない |
3位 | 子どもの病気 |
体力的な負担【1位】
子育てと仕事の両立の一番の悩みとして最も声が多かったのは「体力的な負担」です。
ただでさえ、人ごみに紛れながら通勤して、仕事をこなすだけでもかなり体力を消耗します。それなのにママたちには帰宅後も、家事と育児が待っています。
子どもたちに作業を中断されながら夕食を用意して「いやいや」言われながらお風呂に入れて…。寝かしつけの後は、残った洗い物や洗濯物を片付け、眠りについたと思ったら夜泣きで起こされる。
1日中ほぼ休みなく働いているのだから、ママたちの体力が尽きるのも無理はありません。
【先輩ママのアドバイス】
自分のための時間がない【2位】
子育てと仕事の両立の悩み第2位は、自分のための時間不足です。働きながら子育てをしていると、仕事以外の時間は、ほぼ育児と家事で消えていきます。
たとえ、子どもたちが寝た後に自分時間を確保しようと思っても、疲れ果てて子どもと一緒に寝てしまうママも多いでしょう。寝かしつけの後に起きられたとしても、パパが帰ってきて、完全に一人きりになる時間を作ることができません。
朝早く起きて自分時間を確保しよう!と思ったら、そういう時に限って、子どもが起きてくる…。美容院に行くだけでも誰かの支援が必要で、そんなことさえママが大好きな子どもに許してもらえない場合もあるでしょう。
子どもが小さい今だけとわかっていても、自分時間が確保できないのはストレスが溜まりますね。
【先輩ママのアドバイス】
子どもの病気【3位】
両立の悩み第3位は、ワーママなら誰もが経験する「子どもの病気」によるお迎え・看病問題です。
低年齢の子どもたちが集団生活を行う保育園では、どうしても感染症が流行してしまいます。いくら家庭で体調管理に気を付けていても、こればかりは防ぎようがないですね。
子どもから大人が感染してしまい、なぜか大人の症状のほうが重い…というのも、よくある話です。
同僚に嫌な顔をされたり、されなくても申し訳ないと思ってしまったり。罪悪感を抱くママも多いでしょう。
【先輩ママのアドバイス】
1人に負担をかけるのでは無く、夫婦で平等に負担する事が大切である。また子どもが病気になり保育園から呼び出された時、お互い交互に1日交代で休暇をとり看病する事で、仕事(職場)の負担も軽減されている
お金【4位】
子育てには何かとお金がかかります。しかし、子育てをしていると働く時間に制約が出るため、収入は下がる傾向にあります。
例えば、パートやアルバイトで働いている場合、勤務時間の減少が給料の減少に直結します。たとえ正社員でも、時短勤務制度の利用や残業時間の減少で収入が減ってしまうことも。
一方で、子どもに習い事もさせてあげたいし、将来の教育費も溜めたい。さらに、アパートや車が手狭になり、マイホームの購入やファミリーカーへの買い替えなどで大きな出費も増えます。
子育て中は出ていくお金が多いのに、勤務できる時間が限られて稼げない。そんな歯がゆい思いをしているご家庭も少なくありません。
【先輩ママからのアドバイス】
子どもとの時間が足りない【5位】
働いていると子どもとの時間がなかなか確保できず「寂しい思いをさせているのでは」という悩みも尽きません。
例えば、
- まだまだ小さくてかわいい子どものふとした仕草を見たとき。
- 子どもの口からハッとさせられることを言われたとき。
- 保育園や学校の先生から子どもが荒れていることを聞いたとき。
- 保育園や学校のイベントに参加できないとき。
こうした日常のさまざまな場面で、子どもとの時間が不足していることに気づかされます。
それでもお金の心配や、子どもが独立した後の生きがいを考えると、キャリアは中断させたくない。そんな相反する思いの狭間で、心が揺れ動いているママもいるでしょう。
【先輩ママからのアドバイス】
子育てと仕事を両立しているママのスケジュール
子育てママの1日のタイムテーブルを見てみましょう。子年齢や子どもの数、居住地などによって違いがありますが、ここではママノワスタッフであるママのスケジュールを紹介します。
ママのスケジュール【30代ママ(3歳女の子・妊娠中)】
7:00 | 起床、自分の支度、洗濯 |
7:30 | 子ども起床、朝ごはん、支度 |
8:40 | 保育園登園、そのまま出勤 |
9:30 | 勤務開始 |
勤務中 | |
16:30 | 退勤 |
17:30 | 買い物、保育園お迎え |
18:00 | 帰宅、夕飯準備 |
18:30 | 一緒にお風呂 |
19:00 | ご飯、片付け、掃除 |
20:30 | 子供と遊ぶ |
21:30 | 寝かしつけ※そのまま朝方まで寝ることもあり |
23:00 | ママひとり時間 |
1:00 | 就寝 |
時短勤務制度の適用中スケジュールとなります。
子育てと仕事を両立させる働き方のポイント
子育てと仕事の両立に対する悩みを少しでも軽減するために、働き方を見直すことは大切です。
この章では、子育てと仕事を両立するうえでの働き方のポイントを4つにまとめました。それぞれのメリットやデメリットを解説しながらご紹介します。
勤務形態やシフトの変更
勤務形態を変えたりシフトを見直したりすることで、まずは勤務時間そのものを短くすることを検討してみましょう。
子どもが生まれる前は、仕事や家事以外の時間は夫婦や自分時間に充てることができました。しかし、その時間を費やせば済むほど、育児は簡単ではありません。
「短時間勤務制度」は、所定の労働時間を6時間(5時間45分から6時間まで)に減らすことができる制度です。育児・介護休業法により企業に導入が義務付けられている制度で、3歳未満の子どもを養育する従業員が希望すれば適用されます。
雇用期間1年以上、所定労働日数3日以上などの条件を満たせばパートでも利用可能。労働時間が短くなる分、収入が減少してしまう点はデメリットです。
他にも、以下の制度を活用すれば、勤務時間を短縮できるでしょう。
【所定外労働の制限(法第16条の8)】
3歳未満の子どもを養育する従業員が希望すれば、所定外労働時間を越えて労働させてはいけない制度
【法定時間外労働の制限(法第17条)】
小学校就学前の子どもを養育する従業員が希望すれば、1ヵ月につき24時間、1年につき150時間を超えて時間外労働させてはいけない制度
【深夜業の制限(法第19条)】
小学校就学前の子どもを養育する従業員が希望すれば、深夜(午後10時から午前5時まで)に労働させてはいけない制度
テレワーク・在宅勤務の利用
テレワークや在宅勤務が自社に導入されている場合は、ぜひ活用しましょう。
通勤時間がなくなる分、勤務時間を減らさなくても、子育てや家事の時間を増やせるメリットがあります。人ごみの中を通勤せずに済むため、体への負担も軽減できるでしょう。
たとえ、子どもが病気になって保育園や小学校に行けないときも、看病しながら仕事をこなすことも可能です。テレワークや在宅勤務が週2~3日に制限されている場合でも、パパと協力して交代で利用すれば、1週間まるまる親が家にいる状態を作れます。
さらに、以下の制度と併せて利用すると、赤ちゃんがいる家庭でも育児と両立しやすくなるでしょう。
【育児時間】
生後1歳未満の生児を育てる女性従業員が希望した場合、休憩時間以外に1日2回それぞれ30分以上の育児時間を与えなければならない制度
フレックス制度の活用
フレックス制度とは、一定期間内の総勤務時間を満たすことを条件に、日々の始業・就業時間を従業員が調整できる制度です。夫婦それぞれの働く時間をずらすことで、子育ての「役割分担」というより、1日の中で「時間分担」ができるイメージです。
フレックス制度を活用すれば、例えば、ママは7時~16時、パパは10時~19時という働き方が可能に。その場合、朝食・身支度・保育園への送迎をパパが担当し、保育園のお迎え・夕食・お風呂をママが担当するといった分担ができます。
また、子どもの授業参観や学校のイベントがある日は早退し、働けなかった分の勤務時間を別日にずらすことも可能です。夫婦それぞれの総勤務時間を減らすことなく育児時間を増やせるため、給料を維持しながら仕事との両立が可能になるでしょう。
転職
こうした育児支援制度が整っていなかったり、制度があっても利用しにくい場合は、転職を検討してみるのも手段の一つです。
ママの採用を割ける企業もあるかもしれませんが、今は人手不足の時代。今後ますます労働人口が減っていく中で、女性の活躍推進が政策としても推進されています。諦めずに探せば、子育てと両立しやすい求人が見つかるでしょう。
両立しやすい求人のポイントは以下の通りです。
- 女性の従業員比率が高い職場
- 勤務時間や勤務場所の調整がしやすい職場
- 自宅から近い職場
- 企業内保育園がある職場
女性の従業員比率が高い職場では、子育て支援制度が整っている傾向があり、同僚の理解も得られる可能性が高いといえます。
また、勤務時間や勤務場所が調整しやすい職場なら、家庭や育児の都合に合わせて働き方を柔軟に変えられるでしょう。
自宅から近い、もしくは企業内保育園がある職場なら、お迎えまでの時間を短縮できて、ゆとりが生まれます。急な発熱による保育園や学校からの呼び出しにも対応しやすいでしょう。
子育てと仕事を両立させる家庭でのポイント
とはいえ、勤務先によっては働き方の見直しが難しかったり、転職がうまくいかない場合もあると思います。この章では「家庭」で実践できる子育てと仕事の両立ポイントを解説していきます。
夫の協力を得る
子育てと仕事を両立するために、夫婦で協力し合うことは不可欠です。ママだけに過度な負担が偏っていると、心身共に体調を崩したり、夫婦関係の崩壊につながりかねません。
パパが協力してくれないのは、家事や育児のやり方がわからなかったり、自分のやり方を指摘されて不満を感じているだけかも。
パパの協力を得るためには、家事や育児のやり方を教えたり、担当してもらいたいことを具体的に伝えることが大切かもしれません。その際、細かいやり方の違いには目をつむり、自分が言われたら嫌な言い方をしないこともポイントです。
初めは手間がかかるかもしれませんが、長い目で見ればママの負担を減らすことにつながるでしょう。
家族とのコミュニケーション強化
家族であっても、パパは自分とは違う「他人」です。考えていることを言葉で伝え合わなければ、互いを理解することは難しいといえます。
そこでまずは、パパに「察してほしい」と期待する気持ちを捨てましょう。在宅勤務日を合わせてランチに出かけるなど、楽しみを取り入れながら相談しやすい環境を作るのもおすすめです。
また、子どもとの時間は、量より質が大事と捉えることもポイント。限られた時間の中で濃密に過ごす工夫をしましょう。
例えば、
- 子どもの目を見て、体を向けてきちんと話を聞く
- 子どもが過ごした1日の出来事に興味を持って質問する
- ごっこ遊び気分で、料理や洗濯物の畳み方を教える
などの工夫が考えられます。
さらに、子どもに全力で向き合う時間を1日の中に組み込んでおくこともおすすめです。一緒に過ごす時間の質を高めることで、罪悪感も和らぐでしょう。
ストレスをためない
厚生労働省の「働く人のメンタルヘルス・ポータルサイト」によれば、ストレス解消には「Rest 」「Recreation」「Relax」の3つのRが大切だといいます。ママたちができるRの事例を挙げてみましょう。
Rest:睡眠
子どもたちが寝た後は、自分時間を楽しみたいものですが、まずは睡眠時間を確保することが先決。睡眠不足は脳や体の機能を低下させ、集中力を乱し、仕事上のミスや体調不良につながります。
Recreation:娯楽
娯楽に割く時間をなかなか持てないワーママは、ルーティーンや子育ての中に楽しみを取り入れるのがおすすめ。「会社帰りにご褒美スイーツを買ってくる」「休日は子どもと一緒に体を動かす」など、日常を今より少しだけ充実させてみましょう
Relax:くつろぐ
同様に、隙間時間でできるリラックス方法を試してみましょう。例えば「香り」は癒し効果があるといわれています。「お香を炊く」「香りのよいハンドクリームを使う」「コーヒーを淹れる」など、たった数分で気分転換できるのもポイントです。
日々の暮らしの中で、ストレスをこまめにリセットしましょう。
完璧を求めすぎない
子育てと仕事の両立に、ふさぎ込んでしまうほど悩んでしまうママは、完璧主義の傾向があるのかもしれません。
- 「料理は手作りでなければならない」
- 「部屋はきれいに保つべき」
- 「叱らない育児をしたい」
こうした完璧主義の考え方を常識だと思っていると、自分を苦しめることになります。同じようにやってくれないパパに対し、余計なストレスを募らせることも。
限られた時間の中で、すべてのことに対応するのは不可能です。妥協できることと譲れないことを書き出し、優先順位をつけることをおすすめします。
食洗器やロボット掃除機、外食や冷凍食品に頼っているというワーママも多いですよ。
子育てと仕事を両立させるコツ
ママノワ会員のみなさんからお寄せいただいた「子育てと仕事を両立させるコツ」を具体的にご紹介します。心強いアドバイスがいっぱいです!
イライラしないためには…
- 「手抜きも大事です」
- 「助けを求めること、妥協することは逃げではないです!」
- 「自分の妥協できる点、優先したい部分をハッキリさせると上手くいくと思います!」
- 「子育てと仕事の両立は大変ですが子供優先にしてあげることが一番です。私は1人目の時働きすぎて後悔しました」
- 「仕事のために早く起きてもらったり、申し訳ない気持ちも出てくるけど、小学校行く時に朝早く起きれるからいい事だ!って思うと少し楽になる。(子供は親が思ってるより苦じゃないこともあると本人から言われた)楽しむ時は子供と一緒に、むしろ子供より楽しむといっぱい笑顔になれます!子供はお母さんの笑顔が大好きです!無理せず自分のペースで子育て楽しみましょう」
育休中の過ごし方
- 「復帰後は本当に時間がないので、育休中に病児やファミサポなど各種サービスの登録をしておくと良いと思います」
- 「一人で回すのは本当に難しいので、複数の預け先(保育園や一時保育施設、ファミリーサポート等)を見つけてお子さんに慣れておいてもらうと安心かと思います。一時保育が利用できなくなる小1の壁は大きかったです」
パパや育児支援機関と協力する
- 「とにかく夫との連携が大事なので、2人で話し合う時間を定期的に持つことが大事だと思います」
- 「抱え込まず、人や行政機関を頼る事が大切だと思います。近くに親族がいなくて、頼れる人が居なかったけど、自分で自分が頼れる市の児童館を見つけ、先生方に息子を可愛がってもらって、育休期間を楽しく過ごす事が出来ました。仕事復帰した今でも、月に1回の児童館イベントに親子で参加しています。是非、住んでいる所の広報を見たりインターネットで検索したりして、お出かけして気分転換して下さい」
生活ノウハウ
- 「洗濯物は前日に干す」
- 「時短レシピや作りおきなどで余計な所には時間をかけないようにしている」
- 「食洗機、ロボット掃除機、洗濯乾燥機、ミールキットでなんとかまわしています」
- 「仕事の日は買い出しに行かなくていいように休みのうちに購入する」
- 「すぐ帰って食べさせられるものをストックしておく(冷凍の焼きおにぎり、お気に入りのお菓子など)。どうしてもしんどい時はガストなどに外食に行く」
サポートサービスを活用しよう
政策として子育て支援や女性活躍が推進される中、各地域や保育園でさまざまなサポートサービスが提供されています。
子どもたちは親だけでなく、さまざまな人々にふれて育つほうが、むしろ大きく成長していきます。どのようなサポートサービスがあるのか解説していきましょう。
ファミリーサポートサービス
ファミリーサポートサービスとは、地域で子育ての支援を受けたい人と、支援したい人をマッチングする厚生労働省が構想したサービスです。現在は、一般財団法人女性労働協会が運営しています。
利用するためには、会員登録後、研修の受講が必須。その後、センターから紹介された支援者と面談し、依頼内容の打ち合わせをして利用が開始します。
支援会員には、子育てがひと段落した夫婦や、自分の子どもと一緒に面倒を見られる子育て中の夫婦が多いようです。保育園や学校の開始前・終了後の託児や、学童と習い事までの送迎などを依頼できます。
価格設定は地域によって異なりますが、公的サービスのため良心的な料金で利用可能です。支援者との日程調整もファミリーサポートセンターが代行してくれるので安心です。
出典:一般財団法人女性労働協会「ファミリサポートセンター事業」
ベビーシッター
ベビーシッターは、主に民間企業や個人事業主が提供する子どもの預りサービスです。
ファミリーサポートサービスとの違いは、保育資格保有者や専門スキルを持った人材が対応してくれる点です。その分、単価が高くなる傾向があります。
例えば、ファミリーサポートサービスでは、預かり時間が7時~19時まで、病児のサポート不可など、サポート範囲が限られている場合があります。一方で、ベビーシッターなら、以下のようなサポートが可能です。
- 早朝深夜対応OK
- 英語や中国語の対応OK
- 小学校受験のサポート可
- モンテッソーリ教育可 など
東京都ではベビーシッターの利用支援制度があり、利用料金の一部を自治体に負担してもらえます。お住まいの地域にベビーシッターの利用支援制度があるかどうかは、自治体の公式ホームページを確認してみてください。
病児保育
病児保育は、病気にかかって保育園や学校にいけない子どもを預かってもらえる子育て支援サービスです。看護師や看護対応が可能な保育士・栄養士などの有資格者が親に代わって看病してくれます。
自治体と民間それぞれのサービスがあり、主な違いは以下の通りです。
▼自治体サービス
・保育園や医療機関などに併設された施設での託児
・預かり料金は1日あたり2000円~3000円程度
▼民間サービス
・利用者の自宅での託児
・預かり料金1時間あたり2000円~3000円に加え、入会金や月額基本料が必要な場合もあり
どちらも利用するためには、事前登録と予約が必要なため、病気になる前に手続きをしておく必要があります。特に自治体のサービスの場合は、感染症の流行時期は空きがない場合もあるようです。
家事代行サービス
家事代行サービスとは、買い物・料理・掃除などの家事を代行してくれる、主に民間企業が提供するサービスです。スポットプランや定期プランなど、サービスの内容や価格設定は各企業によりさまざまです。
例えば、料理代行では、当日の食事作りに加え、作り置きや後片付けまで対応可能なことも。掃除代行では、後回しにしがちな水回り、エアコン、サッシ、窓ふき掃除なども対応可能な会社があります。
ちなみに、東京都港区では「産前産後家事・育児支援制度」と呼ばれる政策があり、家事代行サービスを割安で利用可能です。お住まいの地域の支援制度の有無は、自治体の公式ホームページで確認できます。
すくすくサポートサービス(ひとり親支援)
すくすくサポートサービスとは「子ども家庭庁」が推進する政策です。ひとり親のご家庭向けに、下記4つのテーマでさまざまな支援事業が実施されています。
▼子育て・生活支援
自立支援員による相談、保育園などの優先入園、子どもに対する生活や学習支援、母子生活支援施設の機能拡充など
▼就業支援
自立支援プログラムの提供、ハローワークと連携した就業サポート、能力開発のための給付金支給など
▼養育費の確保
養育費相談の推進など
▼経済的支援
児童扶養手当の支給、資金の貸し付けなど
一人で子育てをしているママは、ぜひ一度、子ども家庭庁の公式ホームページをじっくり確認してみてください。
自治体の一時預かりサービス
自治体の一時預かりサービスとは、親の就業有無に関わらず、スポットで乳幼児を預かってもらえる制度です。「美容院に行きたい」「医者を受診したい」「たまにはリフレッシュしたい」など、理由を問わず預かり対応をしてもらえます。
サービスを提供しているのは、自治体の選定を受けた保育園や子育て支援拠点。対応日時や利用料金は受け入れ施設により異なりますが、民間サービスよりも安価に利用可能です。
利用するためには、事前登録が必須。例えば、横浜市の場合、登録後に各施設を来所・面談のうえ利用を開始できます。
ちなみに東京都の場合は、前述の「ベビーシッター利用支援制度」が一時預かり制度と同じ位置づけです。各自治体によりサービス内容はさまざまですので、お住まいの地域の公式ホームページをご確認ください。
保育園の延長保育
延長保育とは、通常の保育時間を延長して預かり対応をしてもらえるサービスです。
各保育園では7:30~18:30など、通常保育の時間が定められており、その時間内であれば月額料金内で利用可能です。しかし、その時間帯では始業開始やお迎えに間に合わないご家庭もあります。
そこで、別途料金を支払うことで、通常保育の前後にも預かり対応をしてもらえるのが延長保育サービスです。
時間の長さや料金体系は各保育園により異なるため。これから保育園を選ぶご家庭は、家族の生活スタイルに合う園に申し込むとよいでしょう。
まとめ
子育てが大変な期間も、子どもが小さくてかわいい期間も、そう長くは続きません。だからこそ、今しかない子どもとの時間を優先して、働き方を見直すことは大切です。
一方で、子どもたちは、さまざまな大人やお友だちとの関わりを通して、大きく成長していきます。そのため「寂しい思いをさせているのでは」という罪悪感で、キャリアを諦める必要はありません。
子育てと仕事のちょうどよいバランスは、各家庭によりさまざま。育児支援サービスを頼りながらワーママたちの声を会社や社会に届けつつ、子育てと仕事を両立しやすい環境に変えていきましょう。
【調査方法】インターネット調査
【調査時期】2023年12月
【対象者】子育て中の女性/全国
【調査元】ママノワ
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家事で手が回らない事があれば夫に相談、それでも解決しなければ外部に依頼などを考えてもいいと思います。自分の思うようにいかない事が多い子育て中、我慢をせずに周りにたくさん頼る事が大切だと思います。