「子どもが生まれたから」
「子どもが小学校に入学するから」
など、そろそろ家を買った方がいいのかなという思いが頭をよぎることは幾度となくあることでしょう。
しかし、いざ家を買うとき、一体何から始めたらいいのかわからないし、多額の費用がかかることから失敗はしたくありませんよね。
この記事では、家を買うタイミングや住宅の種類、家を買うときにやるべきことを解説します。また、ママたちが家を買うときに重要視することや理想とする住まいについてもご紹介します。
家を買う人の平均年齢は?
マイホームが欲しいと考えているママは、よその家庭は何歳くらいで家を買っているのかは気になるところかもしれませんね。
ズバリ、国土交通省のデータによると、20代のうちは賃貸住宅に住み、30代でマイホームを手に入れる人が多いようです。ここでは、物件の種類別に不動産を購入した世帯主の平均年齢をご紹介します。
出典:国土交通省「令和5年度 住宅経済関連データ」建築主・購入者等の平均年齢、全国での建築時・購入時・リフォーム時の年齢分布
出典:国土交通省「令和5年度 住宅市場動向調査報告書」
注文住宅
注文住宅(新築)を建築した人の平均年齢は44.8歳でした。
注文住宅とは、ハウスメーカーや工務店に依頼して、自分が所有する土地に建てた住宅のことです。
家族の希望を取り入れた家が建てられるので、家族の人数やライフスタイルにあわせた間取りやインテリアにすることが可能。
キッチンや洗面所などの設備や壁紙やフローリングなども自分たちで自由に選ぶことができるのがメリットです。
その分、設計から完成までに時間や労力がかかるのはデメリットであると言えそう。また、土地探しの手間や、住宅とは別に土地の購入費も必要です。
分譲住宅
分譲戸建住宅を購入した人の平均年齢は38.2歳でした。
新築の注文住宅よりも費用を抑えられるというメリットもあってか、注文住宅を新築した人の平均年齢と比較すると若く、30代で購入した人が48.0%を占めています。
分譲住宅とは、分譲地に建てて販売されている住宅のことです。
注文住宅とは違って、土地と建物がセットで売られているのが特徴。そのため、立地だけでなく、建物の間取りや設備が決まっています。
完成済みの状態で販売されることも多く、実際に家を見てから買えることや、引っ越しまでに時間を要さないのもメリットであると言えます。
厳密に言うと別物ではありますが、似たような外観や間取りの家が並ぶ建売住宅と分譲住宅は、ほぼ同じだと考えてもいいでしょう。
中古住宅
中古の戸建住宅を購入した人の平均年齢は46.7歳でした。一般的に中古物件は新築物件よりも価格が安いため、買いやすいと言えます。
年齢がアップするごとに年収が上がると考えたとき、費用がかさむ新築物件を買うのは年齢が高い人で、価格の安い中古物件を買うのは年齢が若い人とイメージする人も多いことでしょう。
しかし、データはその逆を指しているのが興味深いところ。若い年代が新築物件を買えるのは、共働き世帯が増えて夫と妻の両方に収入があることが、価格の高い新築物件を買える理由として挙げられます。
年齢が上がるにつれ共働き世帯が減るため、年齢が上がってから不動産を購入する場合は、価格の安い中古物件になるということが予想できます。
分譲マンション
新築分譲マンションを購入した人の平均年齢は43.0歳でした。30代で分譲マンションを購入する人が多いようで、42.7%を占めています。
分譲マンションとは、1棟のマンションを1戸ずつ分割して販売されるマンションのことです。同じ新築分譲住宅と比較すると、購入した平均年齢が高いのが特徴。
分譲マンションは立地がいいところに建設されることが多く、セキュリティや宅配ボックスをはじめとする共用部分が充実しているため、利便性が高いのがメリットと言えるでしょう。
しかし、戸建住宅とは違い、家を購入するときのお金とは別に、管理費や修繕積立金などを月々支払う必要があります。
中古マンション
中古マンションを購入した人の平均年齢は46.7歳でした。戸建住宅と同様に、新築マンションよりも中古マンションを購入した人の平均年齢が高いのが特徴です。
新築マンションを購入した世帯よりも中古マンションを購入した世帯のほうが平均年齢が上なのは、中古戸建を買う人の年齢層が新築戸建を買う人の年齢層よりも高いことと同じ理由であると考えられます。
家を買う!最終的な決め手はコレ
ママたちが家を買うとき、何を重視しているのでしょうか。実際に不動産を購入したことのあるママたちのコメントを交えてご紹介します。家を買うときの参考にしてくださいね。
価格と立地のバランス
ママたちが家を買うときに決め手となったのは「立地と金額(子ども2歳と6歳・40代の妊娠中のママ)」が多く挙がりました。
予算内でベストだと思える立地の家を求めるのは自然なことでしょう。高額な買い物をするわけですから
「コストパフォーマンスのよさ(子ども3歳と6歳・30代のママ)」を気にするのもうなずけます。
なかには「立地のわりに格安であったこと(子ども8歳以上・40代のママ)」と、掘り出し物を見つけることのできたママもいました。
安全性・耐震性
ママたちが家を買うとき「安全性、機能性(子ども0歳と8歳以上・30代のママ)」も気になるようです。
いつ起きてもおかしくないと言われている大地震に備え、新耐震基準をクリアした安全な家を求めるママも少なくありません。
と、災害が起きたときのことまで考えて家を買ったようです。さらに、
と、在宅避難のことまで考えて家を買ったママもいました。
メーカー・営業への信頼
高い買い物ですから、
を重視して選んだというママもいます。家を建てる場合は、住宅メーカーへの信頼イコール住宅性能の高さと捉えているのでしょう。
家を買う場合は、仲介してくれる不動産会社の信頼性イコール住宅性能と考えられそう。また、
ことを条件に挙げたという声も。
気持ちよく取引をするためにも、家の完成または引き渡しまで密なやりとりが続く営業担当とは相性がいいに越したことはありませんね。
実家や義実家に近い
子育て中のママたちですから、家を買うときには
が決め手になったという声も少なくありません。
実家や義実家が近ければ、子どもが小さいうちは育児を手伝ってもらえたり、親の介護が必要になったときに駆けつけやすいというメリットがあります。
育児・教育環境
子どもを持ってからのマイホーム選びは、育児や教育環境の良さも気になるところ。
というように、家の間取りや面積などの条件に加えて、どのような自治体であるかも気にかかります。
例えば、東京23区なら親の所得なしで高校生までは保険適用の医療費は無償であり、さらに、高校の授業料が実質無償化されています。
子どもを育てるにあたって安心して病院を受診することができ、教育費の負担が軽減されるのは魅力。
隣接する自治体でも制度が異なることもあるので、家を買う前にしっかりチェックしておきたいところです。
家を選ぶ際に重要視することは?
家を買うときにママたちが注目するポイントは何なのでしょうか。子育て中のママたちに、住宅選びの決め手についてアンケート調査を行ったところ、下記のような結果が出ました。
Q:あなたが住宅を選ぶ際に重要視することは何ですか?
1位:広さや部屋数 17%
1位:立地 17%
3位:価格・家賃 15%
4位:駅や交通機関に近い 14%
5位:安全性 12%
6位:子どもの学校に近い 8%
7位: 庭や屋外スペースがある 6%
8位:会社に近い 5%
8位:新しい建物 5%
ママたちが引っ越すときは、立地がよく、広さや部屋数が十分であるかをもっとも重視していることがわかりました。
家を買う!まずやることはコレ
夢がふくらむマイホーム! いざ家を買うとなったとき、何から始めたらいいのでしょうか。
情報収集
家を買うと決めたなら、まずは情報収集から始めましょう。
情報収取の方法としては、不動産会社・ハウスメーカーのサイトや、不動産情報サイトなどが手軽。
都合のいい時間におうちにいながらスマホやパソコンに向かうだけなので、子育て中のママでも無理なく情報収集することができます。
理想の広さや間取り、エリアなどを入力し、希望の物件がどのくらいの価格になるのかを知るのは大切。住みたい地域の不動産相場を知り、無理のない資金計画を立てることが必要です。
情報収集のもうひとつの方法として、資料請求があります。各ハウスメーカーのサイトにアクセスして直接資料請求するほか、不動産情報サイトを経由して一括して資料請求することも可能です。
先輩ママたちにアンケートを取ったところ、資料請求をした数は3社という回答がトップに。
あらかじめ1~5社に絞っているようです。資料請求をしなかったという回答もあり、インターネットで情報収集を済ませているママも少なくないことがわかりました。
モデルルーム・現地見学
気になる物件があったら、不動産会社やハウスメーカーに連絡して物件を見せてもらいましょう。
実際に物件に足を運んで部屋を見学することを内見といいます。不動産会社が扱っている中古戸建や中古マンションといった物件は、アポなしで訪問しても内見できない場合もあるため、あらかじめ内見希望の日時を伝えてから来店するといいでしょう。
新築分譲マンションの場合はモデルルームの見学ができることも。新築注文住宅を検討しているなら、住宅展示場に足を運ぶといいでしょう。
購入を考えてから購入までの期間
家を買いたいと思ってから、実際に家を買うまでにはどのくらいの期間がかかるのでしょうか。不動産を購入した経験のあるママたちにアンケートを取ってみました。
Q:購入を考え始めてから決定までの期間はどのくらいでしたか?
1位:3カ月~半年以内 30%
2位:3カ月以内 25%
3位:3年以上 15%
4位:半年~9カ月以内 13%
5位:9カ月~1年以内 8%
5位:1年~2年以内 8%
3割のママが3カ月から半年以内、25%のママが3カ月以内と、家を買うと決めてから実際に購入するまでに、さほど時間がかかっていないことがわかりました。
大手不動産会社に問い合わせてみたところ「中古物件の場合は初めての来店から契約までにかかる平均的な期間は約1ヵ月」とのこと。
高額な買い物であるわりには決断が早いと感じるかもしれませんが、来店するまでに自宅で情報取集をしているお客さんがほとんどであるため、物件の紹介から内見、契約までがスムーズなのだとか。
自宅である程度情報収集してから不動産会社に足を運ぶことを考えると、ママたちが3カ月以内に購入を決めたというのも不思議ではありませんね。
ただ、売買契約から引き渡しまでは1カ月ほどの期間があくのが一般的。契約が済んだからといってすぐに入居できるわけではないので気をつけましょう。
また、新築注文住宅の場合は中古物件と同じようにはいきません。家を建てると決めたら、土地探しやハウスメーカー選び、間取りやインテリアのプランニング、見積もり書を見て設備を取捨選択するなど、やるべきことは目白押し!
家を建てることを決めて行動を開始してから建物の完成までに1年ほどかかると考えておきましょう。
今後家を買う!ママたちの理想のタイプはコレ
いつかは欲しい憧れのマイホーム! 今どきのママたちはどのような家が理想なのでしょうか。ママたちにアンケートを取ってみました。
Q:あなたの理想の住宅のタイプは?
1位:2階以上の戸建て 52%
2位:平屋の戸建て 27%
3位:低層マンション 15%
4位:高層マンション 2%
4位:タウンハウスなどの集合住宅 2%
6位:古民家 1%
次に、アンケート結果と住宅のタイプを解説します。
2階建て以上の戸建て
ママたちが理想とする住宅の1位は、2階以上の戸建てでした。
二階以上の戸建てが理想だと回答したママたちの中には、既に一戸建てに住んでいてその良さを実感している人だけでなく、持ち家であるマンションに住んでいる人もいたのが興味深いところ。マイホームを得てもなお、一戸建てに憧れる理由があるようです。
戸建てとは、一棟の独立した家屋のことを指します。建物だけでなく庭があったり、駐車スペースを設けられることから駐車場代がかからないのがメリットのひとつです。
さらに、戸建住宅は集合住宅のように上下左右の隣接する部屋の騒音に悩まされることがありません。
子育て世帯としては、赤ちゃんの泣き声や子どもの足音などに気をつかう必要がないのが助かるポイントでしょう。
二階以上の戸建ての場合、二階や三階の部屋で日当たりが望めるのもうれしいところ。しかし、高齢になってからも住み続ける場合、階段を使っての上下移動がつらくなるというおそれがあります。
平屋の戸建て
ママたちが理想とする住宅の2位は、平屋の戸建てでした。平屋の戸建てに住みたいと答えたのは、現在は一戸建ての持ち家に住んでいるママたちです。
平屋の戸建てとは、一階建ての独立した家屋のことです。階層がひとつだけで階段がないので、マンションのように暮らせるのがメリット。
例えば、1階で洗濯したものを2階のバルコニーに持って行って干すといった手間がなく、すべての家事がワンフロアで完結します。
一戸建ての持ち家に住みながらも平屋の戸建てが理想だというママたちは、上下移動を伴う家事を負担に感じているのかもしれませんね。
いいこと尽くしのように思える平屋の一戸建てのデメリットをあえて挙げるなら、建物の面積を確保するために広い敷地が必要になる点でしょう。
低層マンション
ママたちが理想とする住宅の3位は、低層マンションでした。低層マンションの階数は、2~3階建てとも3~5階建てとも言われており、明確な定義はないようです。
低層マンションが建てられるのは、高い建物が建てられず、建築できる建物の種類に制限があるエリアであることが多く、周辺には低層マンションや戸建てが広がります。
いわゆる閑静な住宅街にあるため、住むのにはいい環境だといえるでしょう。ただ、このようなエリアは駅や商業施設から離れていることが多く、通勤や買い物には不便だというデメリットもあります。
高層マンション
ママたちが理想とする住宅の4位は、高層マンションでした。何かと話題に上るタワーマンションですが、高層マンションに住みたいと回答したママはわずか2%。
タワマンからの美しい眺めや高層階に住むステイタスはさほど魅力的に映らないママが多いようです。
高層マンション(タワーマンション)とは、20階以上かつ高さ60mのマンションのことを指すのが一般的です。
眺望がすばらしいだけでなく、ラウンジやコワーキングスペース、トレーニングジムなど、一般的なマンションと比べて共用設備が充実しているのが大きなメリット。マンション内で生活が完結しそう!
しかし、安全性を確保するために洗濯物をバルコニーに干してはいけないというルールがあったり、住戸数が多いためにエレベーターが混雑したりというデメリットもあります。
タウンハウス
ママたちが理想とする住宅の同率第4位に、タウンハウスが挙げられました。
タウンハウスとは、2~3階建ての戸建てがつながったような連棟式の集合住宅です。隣の住戸と壁がつながっているものの、各戸に専用玄関があり、もちろん中の居住スペースは区切られています。
庭や駐車場は共有、各住戸は区分所有となっており、分譲マンションと同じと分類だと考えていいでしょう。
タウンハウスと似たような見た目をした「テラスハウス」もありますが、こちらは庭や駐車場を各戸が所有しており、共用部分はありません。そのため、集合住宅でありながらも戸建てに近いといえそうです。
古民家
ママたちが理想とする住宅の6位は、古民家でした。
古民家とは、伝統的な工法で建てられ、築50年以上が経過した民家のことを指します。
新しい物件にはない味わい深さやデザイン性があります。リノベーションして住むほか、カフェやゲストハウスとして活用される例もあります。
古民家物件専用の情報サイトがあるので、古民家に住みたいと考えているママはチェックしてみて。
まとめ
ママノワのアンケート結果から、ママたちが家を買うときの決め手は価格と立地のバランスでした。
住宅ローンの返済額と理想の暮らしとの間にじょうずに折り合いをつけているようです。また、高額な買い物であるにも関わらず、家を買うと決めてから短期間で購入に至ったママが多いのにも驚きです。
マイホームを買うと決めてからわずか半年以内で購入したママは65%にものぼりました。インターネットを駆使して入念に情報収集していることから、「これだ」と思う物件に出会ったときに迷うことなく決断できるのかもしれませんね。
家の購入に限らず、子育て中は選択と決断の連続です。ママノワでは、ママたちに役立つ情報をたくさん発信しているので、ぜひチェックしてくださいね。
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