ママたちに聞いた子どものお金教育!家庭で取り組みたい年齢別【金融教育】

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      生きていくために欠かせないお金。子どもたちが将来、自分らしく充実した生活を送るために、限りあるお金をどう使うのかは、とても大事ですね。

      しかし、キャッシュレスで物が買える現代では、お金の実体がつかみにくく、お金の価値を理解していない子どもたちが増えているといいます。

      それが原因のお金トラブルも増加しており、金融リテラシーを早めに身につけることは、子どもたちが自分の身を守るうえでも大切です。

      学校現場でも各年代にあった金融教育がスタート。そこで当記事では、家庭で親子一緒に取り組める金融教育について解説していきます。

      ママたちのお金教育

      子ども お金教育

      日本ではお金の話をタブー視する人もいますが、ママたちはお金の教育についてどう考えているのでしょうか。また、お金について実際に親子で話しているのでしょうか。

      アンケート調査をもとに解説しましょう。

      子どもにお金の教育は必要か?

      子どもにお金の教育が必要かママたちに調査したところ、約97%のママが「絶対に必要」「必要」と回答しました。ちなみに「必要ではない」と答えたママは0人

      もはやお金の話がタブーとされていたのは昔の話なのか、現代のママたちは、ほぼ全員がお金の教育に肯定的でした。

      子どもにお金の話をしている?

      続いて、子どもたちとお金の話をしているか調査したところ、以下の通りの結果でした。

      ※「まだ子どもがお金を理解していない年齢」を除いてグラフを作成

      「している」と「ときどきしている」を合わせると約56%

      前章で「お金の教育が必要」と答えたママたちが97%だったのに対し、約半数のご家庭ではお金の教育をまだ実施できていないようです。

      学校で始まった金融教育

      一方で、学校では既に金融教育が実施されています。小学生は2020年度から、中学生は2021年度から、高校生は2022年度から始まっています。

      そもそも金融教育とは、人生を充実させるために必要な「お金」の仕組みを理解して、お金を適切に稼ぐ・使う・貯める・増やす態度を養うことです。

      自分自身はどんな暮らし方や生き方に幸せを感じるのか。それを実現するために、どんな仕事で社会の役に立ち、お金を稼いでいくのか。また、手に入れたお金をどのように自分や社会のために使っていくのか。

      金融教育は、社会の中で自分らしい働き方や生き方を実現していく「キャリア教育」と並行で進めていく必要があります。

      【各学校段階での金融教育】

      小学校 社会、家庭科、道徳など各教科の授業で、お金の視点を盛り込んで学習を実施。
      中学校 技術・家庭科の授業で、消費者の基本的な権利や責任、販売方法の種類、消費者トラブルなどについて学習。また、職場体験を通じて、勤労観や働くことの意義・役割などを学習。
      高校 家庭科の授業の中でライフデザインの立て方や、株式・投資信託などを活用した資産運用などについて学習。

      <参考>
      金融広報中央委員会「5.各学校段階における金融教育」
      全日本中学校技術・家庭科研究会「技術・家庭科(家庭分野)学習指導案」
      金融庁「高校向け 金融経済教育指導教材の公表について」

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      子どものお金教育【ママが教えたいこと】

      子ども お金教育

      続いて、ママたちは「お金」について、どんなことを子どもたちに教えたいのでしょうか。アンケート調査をもとに、ママたちの口コミを交えて解説していきましょう。

      お金の大切さ

      まず、ママたちが子どもに教えたいのは「お金の大切さ」です。

      お金の価値を理解していなければ、気軽にゲームに高額課金をしたり、将来、多額のローンを借りたり。大きなトラブルにつながる可能性があります。

      恐らく、幼少期の子どもたちは、家の電気や蛇口の水にもサービス利用料がかかっていることを知りません。また、現金を使わないカードやQRコード決済では、お金が減らないと思っている可能性があります。

      生活するためにはお金が必要で、お金には限りがあり、だから大切に使う必要がある。そんな基本を、まずは子どもたちに理解してもらいたいですね。

      お金は湧き出てくるものではない。(40代ママ)

      お金がないと欲しいものを買えない。(30代ママ)

      お金は使ったらなくなってしまうということ。(30代ママ)

      お金は働いて得るもの(労働の対価)

      ではなぜ、お金には限りがあるのか。それは働かないともらえないからですが、この事実も幼少期の子どもたちはよく理解していないかもしれません。

      「働く=人の役に立つこと」であり、そのお礼としてもらえるのがお金です。人の役に立つことは簡単ではなく、時には嫌な思いをしたり、うまくいかないことがあったり。それでも、ママとパパががんばって仕事をしたからこそ、お金が手に入ります。

      子どもたちも、いずれは自分で仕事をして、お金を稼がなければなりません。では、どんな仕事をして人の役に立ちたいのか。そのためには、どんな能力を鍛えておくとよいのか。

      お金と働くことの関係を伝えながら「将来、働く」を自分事にしてもらいたいですね。

      お金は稼ぐことで増えるということ。貯めないと好きなものは買えないということ。(30代ママ)

      我が家がやりくりしていけているのは、親が働いてお金を稼ぎ、それで食費や生活費、水道光熱費などが払えているから生活が成り立っているということ。(40代ママ)

      お金を稼ぐのは楽なことでは無いから、大事にしないといけない。 (20代ママ)

      お金の使い方と貯め方

      堅実な金銭感覚をベースに、自分の価値観や興味にそったお金の使い方を身に付けることは、自分らしい人生を送るために重要です。

      日々、生活していくためには最低限どんなお金がかかるのか。そのお金を確保したうえで、自分が欲しいものを買うために、どうやってお金をねん出するのか。

      また、人生の岐路には多額のお金がかかることもあるため、少しずつ貯めておくことも大切です。ローンの仕組みや注意点、お金を増やせる投資という方法があることも教えておきたいですね。

      日々の生活にどの項目にどのくらいかかるのかなど(40代ママ)

      子どもの頃は渡したらある分をあるだけすぐに使ってしまうと思いますが、どのようにしたら増やせるのか、何に使うのがいいのか、借金は何故するべきではないのかなど、大人になったときを見据えて色んなことを教えたいです。(30代ママ)

      経済の仕組みやお金の使い方、貯め方、増やし方(30代ママ)

      貸し借りはしない

      小学生になると、友だち同士で遊ぶようになります。そのため親のいないところでお金の貸し借りや、おごったりおごられたりをしてしまうことがあります。

      友だち同士でお金のやり取りをすると、親を巻き込んだ人間関係のもつれにつながることもあります。また、お金の貸し借りや、おごりおごられに慣れてしまうと、将来、ローンを重ねたり、恐喝などの問題・犯罪行為につながる可能性があります

      小学生になるタイミングで、そういうことをしないというルールを、子どもと約束しておきたいですね。

      友達と遊んでいたとき、お金を持ってこなかった友達から「水飲みたいから買って。お菓子買ったら分けて」と娘のお金を当てにされたことがあり、大変困った。次からはやらないように伝えたが、カツアゲとか分かる年頃じゃないので、金額も小さいため簡単に了承してしまったようでそのあたりも教えなければいけないなと思った。(30代ママ)

      無駄なものを買わない。ゲームセンターでお金を使い果たさない。家族の財布から、勝手にお金を取らない。友だちからお金を借りない。友だちにお金を貸さない。知らない人からお金を借りない。知らない人にお金を貸さない。詐欺など犯罪に気をつける。簡単に儲けられるお金はない。ネットショッピングは便利だけど、注意が必要。ゲームに課金しない。親のお金や、カードを勝手に使わない。通帳や印鑑は、誰にも貸さない(警察と名乗る人にも)。(30代ママ)

      子どものお金教育【教え方】

      子ども お金教育

      続いて、金融広報中央委員会のお金の知識情報サイト「知るぽると」を参考に、家庭での教え方について解説していきます。

      金融教育は早いほど良いとされており、子どもの成長段階や理解力に合わせて教えることが大切です。子どもの年齢別に、具体的に見ていきましょう。

      子どもの金融教育が必要な理由

      モノがあふれる現代の子どもたちは、欲しいものが簡単に手に入る生活を送っています。また、キャッシュレス決済も浸透しているため、お金を使っている感覚も薄れています。

      さらに、両親が働く姿を見る機会や、子どもたちが家業を手伝う機会も減りました。そのため、お金は働いて得るものという認識も持ちにくい状況です。

      実際に、子どもの金融トラブルニートの増加が社会問題になっており、学校任せにするだけでは解決できない状況です。

      お金や勤労の価値を知らないまま大人になると、安易な消費・借入行動により、不自由な生活に陥る可能性があります。子どもたちが自分の身を守るためにも、幼少期からの金融教育が求められています

      子どもの金融教育【3歳~】

      金融教育は3歳頃から行うことが可能です。第一段階となる小学校低学年くらいまでは社会で生活するうえでの基本的な行動・態度を身に付けていくことが金融教育のベースとなります。

      特に、以下が金融リテラシーの獲得につながります。

      • モノを大切に扱うこと
      • 周囲の人へ感謝の気持ちを持つこと
      • 人との約束を守ること

      さらに、仕事とお金の関係や、お金でできることを大まかに理解してもらうことも大切です。一緒に買い物をしたりお金や仕事の絵本を読んだりすることで、理解を深めていきましょう。

      子どもの金融教育【小学校低学年】

      続いて、小学校低学年から中学年くらいまでの第二段階では、大まかなお金の流れについて教えていきます

      これくらいの年齢の子どもたちは「ATMにいけば、いくらでもお金が出てくる」「ネットではお金を払わずに買い物ができる」と勘違いしている子もいます。そこで、お金はどうすれば手に入り、どう管理されていて、買い物をするとどう使われるのかを改めて説明しましょう。

      例えば、子どもと一緒に買い物をして、お金を支払う場面を見せ、現金以外の支払方法でもお金が減っていることを伝えます。また、現金・カード・QRコード決済などの仕組みや違いも少しずつ話していくとよいでしょう。

      第一段階に引き続き、お金の絵本アニメなどを活用して理解を深めるのもおすすめです。

      子どもの金融教育【小学校中学年】

      小学校中学年くらいからは、お小遣いを与えて、少しずつ自分でお金を管理する経験をさせましょう。お小遣いの渡し方は、毎月決められた額を渡す方法でも、お手伝いの報酬として渡す方法でもどちらでも構いません。

      いずれにせよ「使えるお金には限りがあること」を実感させるのが大切です。都度、お金を渡す場合は、一定期間に渡せる限度額を設けるとよいでしょう。

      また、渡すお金の形態は、使ったら減ることが一目瞭然の現金がおすすめです。もしキャッシュレスで渡す場合はチャージする様子を見せ、定期的に購入履歴や残高をチェックしましょう。

      この年齢になると、子ども同士でお出かけする機会も増えます。お金の貸し借りや、おごったり、おごられたりはしないことも、事前に子どもと約束しておきましょう。

      子どもの金融教育【中学生~】

      中学生以上の金融教育は、実際に生活にかかっているお金を費用科目ごとに具体的な額で教えることから始めましょう。それにより世帯収入の額や家族の優先順位に合わせて、生活費を調整する必要があることを理解してもらいます。

      また、親の職業や世の中のさまざまな職業ついて話すことは、働くことを自分事として捉えるよいきっかけになります。職業選択の重要性や、やりたい仕事は何なのか、そのために自分の能力を磨く重要性も意識させられるでしょう。

      さらに、高校生になったらアルバイトを経験させることで、お金の流れを具体的にイメージできるようになります。あくまでも学業が優先ですが、実際に働くことを通して、お金の大切さをより実感できるようになるでしょう。

      出典:金融広報中央委員会「知るぽると」

      子どものお金教育【具体例】

      子ども お金教育

      最後に、家庭で実施できる金融教育の具体例を確認していきましょう。

      生活

      金融教育は数の概念がわからない年齢から、家庭生活の中で自然に実施されています

      例えば、小分けのお菓子をきょうだいで平等にわけたり、パンを半分こしたりしながら、子どもたちはモノを数え、量を比べています。そうした行為を通して数の感覚が身についていくのです。

      生活の中で「分け合う」場面があれば、数の学びを意識して子どもたちと対話してみましょう。

      遊び

      遊びの中で幼児期から取り入れられる金融教育の一つは、お店屋さんごっこです。ごっこ遊びを通して、モノを買うためにはお金が必要なことや、モノを買えばお金がなくなることをイメージできるようになるでしょう。

      具体的には、商品のイラストや写真を用意して「1個3円」「1個5円」といった形で値付けし、厚紙などで作ったお金と交換します。

      初めのうちは、1円玉など1種類のお金から始めるとわかりやすいでしょう。支払う枚数の違いにより、モノの値段が異なることをつかんでもらいます。

      それに慣れたら10円や100円を追加して、値付けも130円などに値上げしてみましょう。数種類のお金を組み合わせて交換したり、お釣りを出したりすることで、より現実に近い体験になります。

      おつかい

      お店屋さんごっこでお買い物のイメージがついたら、リアルなお店でおつかいを体験させてみます。

      初めは、商品の値段が均一な100円ショップなどが、わかりやすいかもしれません。その後、スーパーなどに、おつかいを頼んでみます。

      現実の世界で、お金とモノのやり取りを体験することで、お金の価値や仕組みをより深く実感できるでしょう。

      おこづかい

      小学生中学年くらいからは、おこづかいを与えて、計画的なお金の使い方を経験させるとよいでしょう。おこづかいを渡す前に、お金の使い道を子どもと話し合い、買い物をしたらおこづかい帳に記録して、月末に振り返ることをおすすめします。

      さらに、おこづかいを以下の4つの貯金箱に分類して管理すると、より計画性が磨かれます。

      自分で使うお金 今、本当に自分に必要なものを買うために使う
      貯めるお金 1ヵ月分のおこづかいでは買えないものを買うために備える
      人のために使うお金 誰かに喜んでもらうために使う
      増やすお金 お金には増やす方法があり、そのために使う

      たとえ「増やすお金」を使って実際の投資をしなくても、一定期間が経てば親が利息を支払ってあげることで投資感覚を味わえるでしょう。

      ゲーム

      最後に、お金や金融の仕組みについてわかりやすく学習できる無料サービスをご紹介します。お金について学べるYouTubeのアニメや、漫画、クイズ、お小遣い帳などのコンテンツが利用できます。

      金融広報中央委員会「知るぽると キッズページ」

      このようなコンテンツを利用することで、ゲーム感覚で楽しくお金の知識を得られたらいいですね。

      まとめ

      子ども お金教育子どもたちが金融リテラシーを身につけることができれば、お金のトラブルを防いだり、やりたいことを実現したり、経済的に自立した人生を歩むことができます

      お金の価値が実感しにくい現代だからこそ、家庭でも早めに金融教育を進め、子どもたちが将来困らないようにしてあげたいですね。

      【調査名】子どものお金教育に関するアンケ―ト
      【調査方法】インターネット調査
      【調査期間】2024年6月10日~2024年6月15日
      【対象者】子育て世代/全国
      【調査元】ママノワ
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