ママたちが好きなお米ランキングをご紹介します!
どんなおかずにも合う国民食「お米」。ママノワでは子育て中のママたちに、お米に関するアンケート調査を実施。
各お米の特徴もまとめたので、どのブランドがわが家の食事に合うのか参考にしてみてください。
お米の消費量
「日本人は昔よりお米を食べなくなった」といわれて久しいですが、実際にお米の消費量はどれくらい減少しているのでしょうか。また、減少した理由はパン派が増えたからなのでしょうか。
ママたちのアンケートや農林水産省の資料をもとに解説します。
お米1人当たりの年間消費量1962年の半分以下
お米の消費量は1962年の118.3kgをピークに、令和3年度には51.5kgと半分以下の水準になっています。
さらに、2014年以降は、一世帯当たりのパンの支出額がお米を上回っています(*1)。とはいえ、日本人の多くがご飯派からパン派に変わったことが原因とは言い切れないようです。
なぜなら、一世帯当たりの「購入量」で比較すると、依然としてお米のほうがパンより多いからです(*1)。また、日本人が1日に摂取する総カロリーに占める小麦の割合も、1965年と2021年共に10%強と変化がありません(*2)。
しかし、1日のカロリーに占める畜産物の割合が1965年度の約5%から、2021年には約20%に増加。油脂類の割合も約6%から約15%に増えています。
お米の消費量が減った要因の一つは、肉類や油脂類の摂取が増えたからといえそうです。
*1:出典:農林水産省「米をめぐる状況について」
*2:出典:農林水産省「数字で学ぶ『日本の食料』」
1ヵ月当たりのお米の消費量
それではママたちは実際にどれくらいのお米を1ヵ月当たりに消費しているのでしょうか。
Q:1ヵ月でどのくらいのお米を消費してますか?
1位:10kg(37%)
2位:5kg(35%)
3位:2~3kg(10%)
4位:30kg以上(8%)
5位:1kg(7%)
6位:お米は購入しない(3%)
アンケートでは、10kgが37%と最も多く、5kgが35%と続きました。
これを1日当たりに換算すると、10kgの場合は約2.2合で、お茶碗中盛り4.4杯分に相当します(*3)。そのため、4人家族なら3食のうち最低でも1食は米食である可能性が高いでしょう。
また、5kgの場合は1日当たり約1合で、お茶碗中盛り2.2杯分(*3)相当です。一見、少ないように見えますが、5kgを選んだご家庭のお子さんは、約7割が小学生未満で、その6割が一人っ子でした。
お子さんがまだ小さい3人家族が多いと考えられるため、同様に1日1食は米食の可能性が高そうです。
*3:出典:米穀安定供給確保支援機構「お米Q&A」
子どもはお米が好き!
さらに、ママたちに「お子さんはお米が好きか」質問したところ「大好き」が44%、「好き」が49%と計93%のお子さんがお米好きであることがわかりました。
かつ「あまり好きじゃない」「嫌い」と答えたお子さんは0人。「その他」の回答も「まだ食べられる月齢ではない」「妊娠中」が理由だったため、子どもたちはお米が好きといえるでしょう。
よく購入するお米の種類
ママたちがよく購入するお米は、普通米が65%と断トツです。無洗米は17%、玄米や雑穀米は5%でした。
お米の種類を気にしていないというママや、そもそもお米を購入しないというママも一定数いました。
【1位】普通米
普通米とは、お米を研いでから炊飯する一般的によく食べられている白米です。
収穫されたばかりのお米は「もみ殻」と3層構造の「ぬか層」で覆われています。普通米は精米により「もみ殻」「ぬか層」「胚芽」が除去された状態のお米です。
普通米の表面には、精米では取り切れない「肌ぬか」が残っています。そのまま炊いてしまうとぬか臭くなるため、炊飯前に米を研いで除去する必要があります。
【2位】無洗米
無洗米は、「肌ぬか」まで事前に除去されており、炊飯前に米を研ぐ必要のないお米です。生産工程が多くなるため、同ブランドでも普通米より値段が少し高くなる傾向があります。
また、米のとぎ汁には、窒素、りん、有機物などが含まれているため、水質汚染の原因になるといわれています。肌ぬかを除去して無洗米にする方法は主に3つあり、とぎ汁などの排出物を出さない「ヌカ式」の無洗米は、環境に優しいお米といえます。
【3位】玄米・雑穀米
玄米とは「ぬか層」をあえて残しているお米です。また、雑穀米とは、キビ、アワ、ヒエといったイネとは別の植物の実を普通米に混ぜたものです。
玄米や雑穀米には、普通米には含まれない栄養成分が豊富です。例えば、玄米には、ビタミンB1、ビタミンE、食物繊維などが含まれています。
ただし、普通米よりも消化に時間がかかり、パサパサとした食感で、甘みを感じにくい傾向があります。
購入時のお米ブランドの決め方
続いて、購入するお米のブランドをどのように決めているのかママたちに聞いてみました。
お米のブランドは固定しない
アンケートの結果、購入するブランドを「特に決めていない」が47%と最多でした。
Q:お米を購入するときに決まっているブランドはありますか?
1位:特に決めていない(47%)
2位:いつも同じものに決まっている(20%)
3位:いくつか決まっている(18%)
4位:ときどき買うものがある(8%)
5位:お米は購入しない(7%)
また「いくつか決まっている」が18%、「ときどき買うものがある」が8%と、ブランドを固定しないママが計73%に上りました。
お米購入時の決め手は価格
さらに、ママたちがお米を購入するときの一番の決め手は「価格」が48%と最多でした。
Q:お米を購入するときのいちばんの決め手は?
1位:価格(48%)
2位:産地(17%)
3位:味(13%)
4位:ブランド(12%)
5位:無洗米(7%)
子育てに何かとお金がかかる子育て世代は、家計に堅実な選択を心がけているようです。
ママたちが好きなお米ブランドとその理由
主食として食べられているお米の種類は、国内だけで約300種類もあります。その中でもママたちが好きなお米のブランドと、その理由を聞いてみました。
1位 コシヒカリ
【特徴】コシヒカリは日本で最も多く栽培されているお米です。その作付割合は33.4%(令和4年度)と、2位のひとめぼれの8.5%を大きく引き離しています。
食感はもちもちとやわらかめで、米特有の深い甘みが特徴。味、食感、見た目の全てが良質なお米と評価されています。
濃い味のおかずと特に相性が良く、冷めてもおいしさが持続するのが特徴的。そのためお弁当を作る機会が多い子育て世代に適したお米です。
新潟県から全国に広がり、現在は北海道と沖縄を除く全都府県で栽培されています。
その中でも最高ブランドと言われる新潟県魚沼市産のコシヒカリは、日本穀物検定協会の米食味試験で34年連続「特Aランク」を獲得しています(平成元年から令和5年まで、平成29年度除く)。かつ令和5年度は、全48産地のコシヒカリがA~特Aランクを獲得しました。
【主要産地】新潟県、茨城県、栃木県
【参考価格】17,194円/60kg (産地:新潟県(一般))
【評価とおすすめの理由】
2位 あきたこまち
【特徴】あきたこまちは作付割合が6.7%と、国内で第4位に生産量が多い品種です。コシヒカリよりも、ややあっさりとした味わいで、固めの食感が特徴。そのため寿司、刺身、酢の物といった繊細な味付けの和食やお茶漬けに適しています。
あきたこまちのルーツは、実はコシヒカリにあります。コシヒカリの栽培上のデメリットを解消するため、病気に強く倒れにくい品種とコシヒカリを交配して誕生しました。コシヒカリの良質な味わいを受け継いでいるため、冷めてもおいしさが持続します。
全国各地で栽培されており、令和5年度は4つの産地のあきたこまちが、米食味試験でA~特Aランクを獲得しました。
【主要産地】秋田県、茨城県、岩手県
【参考価格】13,982円/60kg(産地:秋田)
【評価とおすすめの理由】
3位 ゆめぴりか
【特徴】ゆめぴりかは北海道だけで栽培されているお米です。米食味試験で13年連続「特A」ランクを維持しています。
ゆめぴりかは「低アミロース米」に分類され、主食として食べられている一般的なうるち米よりも「もち米」に近い食感です。アミロースとは、米の栄養素の70%を占めるでんぷん成分の一つで、少ないほど粘り気が強いお米になります。
不毛の大地と言われていた北海道では、長年の研究と大規模な土木工事プロジェクトにより、おいしいお米が育つ豊かな土壌づくりに成功しました。そんな北海道の夢を担う米になるようにという願いを込めて「夢」とアイヌ語で「美しい」を意味する「ピリカ」が名前の由来です。
北海道では一丸となってゆめぴりかの品質管理が徹底されており、出荷基準が厳格に定められています。
【主要産地】北海道
【参考価格】15,746円/60kg(産地:北海道)
【評価とおすすめの理由】
その他 つや姫
【特徴】つや姫は「とびぬけて美味しいお米」をめざして山形県で誕生したお米です。
米食味試験では販売開始以来「特A」を維持。味覚センサーでの測定値によれば、山形県産コシヒカリに比べて、甘みと旨味コクが強いことがわかっています。
他品種に比べても炊きあがり後の白さと艶が強く、粒が揃っている見た目の美しさも魅力です。山形県に認定された生産者だけが栽培することが可能で、有機栽培と特別栽培で生産されています。
【主要産地】山形県、宮城県、島根県
【参考価格】18,607円/60kg(産地:山形県)
【評価とおすすめの理由】
その他 北海道米
【特徴】北海道産のうるち米は、先述した「ゆめぴりか」を入れて10種類あります。各品種により、粘り気や柔らかさ、甘みの特徴が異なります。
ゆめぴりかと同等の評価で、14年連続で特Aランクを獲得し、道内で最も食べられているお米が「ななつぼし」です。ゆめぴりかよりやや固めで粘り気もさらりとしており、あっさりとした食感が特徴的。冷めても美味しいため、お弁当やお寿司に適しています。
その他にも、料亭や機内食に採用されているふっくら食感の「ふっくりんこ」や、農薬を低減して栽培されている「きたくりん」、ゆめぴりかを超える粘り気がある低アミロース米「あやひめ」などがあります。
【主要産地】北海道
【参考価格】13,643円/60kg(品種:ななつぼし、産地:北海道)
【評価とおすすめの理由】
その他 雪若丸
【特徴】雪若丸は山形県で栽培されているお米です。大粒でしっかりとした弾力があり、もちもちとした粘り気と、しっかり固めの食べ応えがあるのが特徴。
その名の通り、雪のように輝く白い炊き上がりも評価されています。
12時間保温しても、冷凍保存後に再加熱した場合でも、固くなりにくく炊き立てに近い食感が持続します。存在感があるお米なので、カレーなど汁気が多く味の濃い料理にも負けません。チャーハンや寿司など、粒感をしっかり出したい料理にも適しています。
【主要産地】山形県
【参考価格】14,338円/60kg(産地:山形県)
【評価とおすすめの理由】
その他 仁多米
【特徴】仁多米は島根県仁多郡奥出雲町だけで栽培されているコシヒカリのブランドの一つです。食味分析鑑定コンクール国際大会で6年連続「金賞」を受賞しています。
そのおいしさの秘訣は、仁多郡の自然環境にあります。面積の約9割が森林で、雪解け後に花崗岩(かこうがん)を通して湧きでるミネラルたっぷりの岩清水で栽培されています。また、仁多郡は標高300~500mに位置しており、米の旨味を左右する稲の育成期間に昼夜の寒暖差が大きくでんぷんの蓄積量が豊富です。
収穫後は籾(もみ)のまま15度以下で低温貯蔵するという品質管理も徹底されています。
【主要産地】島根県
【参考価格】4,051円/5kg(産地:島根県)※奥出雲仁多米株式会社HPより
【評価とおすすめの理由】
その他 ドンキホーテブランド
【特徴】
ドン・キホーテでは、人気のブランド米をプライベートブランド「情熱価格」として販売。生産農家との直接契約や地元企業との連携などにより、低価格を実現しています。
ラインナップは、新潟県産「コシヒカリ」の普通米と無洗米、大分県産「ひのひかり」、秋田県産「あきたこまち」、北海道産「ゆめぴりか」の5種類です。
【参考価格】店頭価格
【評価とおすすめの理由】
※参考価格は、いずれも農林水産省「令和4年産米の相対取引価格・数量」の年産平均価格より(仁多米とドン・キホーテブランド除く)
マインドシェア・ママ・マーケティングカンパニー
まとめ
ママたちのアンケートを元に、人気のお米ランキングをご紹介しました。
ご飯が「おいしい」といっても、甘み、粘り、食感などは各ブランドによりさまざま。生産者のこだわりが見えてきます。
ご紹介した内容をもとに食べ比べしてみたら、味の違いを実感できるかもしれません。みなさんのご家庭好みのお米を見つけてみてくださいね。
【調査方法】インターネット調査
【調査期間】2024年5月23日~2024年5月27日
【対象者】子育て世代/全国
【調査元】ママノワ
【参考出典サイト一覧】
米機構米ネット「米はどのようにして作られるの?」
特定非営利活動法人 全国無洗米協会「無洗米とは」
産経新聞「環境に家事に優しい無洗米 とぎ汁から汚染防ぐ」
日本雑穀米協会「雑穀の定義」
JAかもとオンラインストア「白米と玄米」
一般財団法人日本穀物検定協会「平成元年産からの特Aランク一覧表」
一般財団法人日本穀物検定協会「ランク別表」
公益社団法人 米穀安定供給確保支援機構「令和4年産 水稲の品種別作付動向について」
農林水産省「各都道府県において主に栽培されている品種(令和5年3月末現在)」
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